抽象的なウィキペディア/更新情報/2021年04月29日

抽象的なウィキペディアの更新情報

辞書網羅率、初めての評価関数呼出し、その他

今週は、素晴らしいボランティアへエールを送ることから始めたいと思います。

辞書網羅率

Nikkiと、辞書網羅率に関するダッシュボードの更新に感謝します。ダッシュボードの初公開以来、Nikkiは、ウィキデータのページを更新し、時々再実行しダッシュボードを最新の状態に保ってきました。彼らと他の人達はまた、多くの問題を修正し、より実用的なリストを作成し、ウィキペディア以外のコーパス（特にライプツィヒ・コーパス・コレクションから）に基づいた、より多くの言語を追加しました。また、特に重点言語のひとつであるベンガル語をカバーし、ダッシュボードに貢献してくれたMahirにも感謝しています。

実際、NikkiとMahirのおかげで、4つの主要な重点言語が現状すべてカバーされました。：ベンガル語、マラヤーラム語、ハウサ語、イボ語の数値があります。准重点言語であるダバニ語は、コーパスがまだ見つけらなかったため、まだありません。ダバニ語コーパスを編集した研究者に連絡を取り、インキュベーター上でダバニ語のウィキペディアをどのように使用できるかについても調査しています。その一方で、ダバニ語コミュニティが新しいウィキペディア言語版のリクエストを提出し、インキュベーターを抜け出る準備ができていると感じていることを嬉しく思います。おめでとう！

ダッシュボードをハイライトしている結果のいくつか、特に最も頻出の欠落語彙素のリストは、非常に好調でした。：いくつかの言語でカバレッジが大幅に増加しました。いくつか例を挙げると、ポーランド語は16％から32％の網羅率に、ドイツ語は53％から67％に、チェコ語は44％から57％に、ヒンディー語は1％から15％に、マレー語は15％から驚異的な53％になりました。このような目に見える進展をなしたコミュニティとその他の方々に祝意を表します。

重点言語に目を向けると、ベンガル語は18％から28％になり、マラヤーラム語は21％になりましたが、ハウサ語とイボ語はどちらも1％未満の網羅率です。

ウィキデータの辞書知識網羅率の進捗を確認するもう1つの優れたツールが、Finn Årup Nielsenによって開発されたOrdiaです。 Ordiaは、利用者がウィキデータの辞書データをリアルタイムで参照、分析、理解できるようにする総合的なユーザーエクスペリエンスです。 11,400個のマラヤーラム語の語彙素、8,724個のベンガル語の語彙素、53個のダバニ語の語彙素、15個のハウサ語彙素、そしてイボ語で水を意味するmmiriという1個のイボ語の語彙素を見てとることができます。 Ordiaを提供してくれたFinnに感謝します！

辞書網羅率の状態を可視化すると、まだすべきことがたくさんあることを示していますが、顕著な進展をしていることも示しています。貢献してくれた皆さんに感謝します。

ところで、現在、アノテーション・ウィキには問題があります。 VagrantとCloud VPSベースのウィキの経験をお持ちで、運営をお手伝いいただけるのであれば、私のトークページに連絡してください。

初めての関数呼出しの実行！

Lucas Werkmeisterは、いつもアメージングな存在であり続けています。彼は、Javaで書かれたウィキ・ファンクションズのGraalVMベースの評価エンジンであるGraalEneyjに取り組んでいます。 LucasはGraalEneyjを書き直して、notwikilambda test-wikiから直接、全ての関数を呼び出せるようにしました。私たちの関数の1つが評価されるのは初めてのことです。 Twitchビデオでその瞬間を見ることができます。

まだ、この成果を本番用のコードベースで再現しようとしていますが、まもなくバックエンドの評価関数をウィキに接続したいと考えています。—これが現在行っているフェーズδ(デルタ)の目標です。このステップを達成したLucas、おめでとう!

ロゴの遅れ

ロゴの完成に遅れがでています。ロゴについてのニュースをお知らせするまで、もう1、2か月お待ちください。関わる問題のいくつかの法的性質により、詳細を公開しないことを決定しました。遅れて申し訳ありません。このプロセスの次のステップをお知らせできることを楽しみにしています。

新しいドキュメント

私たちはしばらくの間、ウィキメディア・アーキテクチャチームとともに、抽象ウィキペディアとウィキ・ファンクションズに関する多くの副産物に取り組んできました。これらのドキュメントを（Mediawikiウィキ上の）アーキテクチャリポジトリで公開、共有しました。私たちは、設計ドキュメントと関連する開発副産物の公開を続けることを目指しており、この一連のドキュメントをあなたに紹介できることを嬉しく思います。

コミュニティからの要望に基づいて、抽象的なコンテンツの記事の新しい例にも取り組みました。この例は完全ではなく、編集と議論の余地があります。これは、抽象的なコンテンツがどのように見えるかを規定することを意図したものではなく、単にそれがどのように見えるかについてのより具体的な仮定の例にすぎないことに注意してください。全体としてのコミュニティが私よりもよい抽象化を考え付くと確信しています。そのページを編集、あるいは派生させてください。

ウィキ・ファンクションズで関数の実装を作成するための3つのアプローチがあり、現在および次の2つの開発フェーズでは、これらのアプローチの1つに専念しています。(1)評価エンジンの組込実装を呼び出すことを許可、(2)プログラミング言語でネイティブコードの呼出しを許可、そして(3)新しい関数を実装する別の関数を合成します。来たるフェーズζ（ゼータ）の準備で、関数合成の例をいくつか作成しました。