製品・技術評議委員会
2024年10月16日
本日、ウィキメディア財団(WMF)より1年間の試験的な活動として製品・技術評議委員会(Product and Tech Advisory Council: PTAC)とその委員の皆さんをご紹介します。 この評議委員会は、運動戦略(Movement Strategy)イニシアティブとして技術評議委員会(Technology Council)設立に対応します。技術貢献者とウィキメディア財団を結びつけ、より強靭で将来性のある技術プラットフォームを共同で定義することにより、合意済みの「利害関係者同士の調整」(Coordinate Across Stakeholders)という勧告の一つを後押しします。PTACの試験運用は1年かけて行われる見込みであり、完了時点には、当プログラムを継続するかどうか評議委員に合議を委ねる予定です。
2024年7月に公募し、応募者63名を受け付けたウィキメディア財団(WMF)は、ボランティア枠8名に対して候補者22名と面接を行いました。一連の面接本番に臨んだ候補者たちは、コミュニティ技術主任のジャック・ウィーラー部長、製品・技術責任者のセレナ・デッケルマン主務、ロレンゾ・ロサWMF理事と面談しました。これは簡単な手順ではありませんでした。PTACに適任の候補者は多かったため、最終的に幅広い経験と専門知識を持ち、ウィキメディア運動全域から代表となる応募者の方々を選びました。
以下の委員がPTAC試行を構成します:
- ウィキメディア財団(WMF)職員3名: Selena Deckelmann, Birgit Müller, Rita Ho
- ボランティア代表8名:
- 提携団体代表2名: EPorto WMB, Jonathan Fraine (WMDE).
- WMF理事2名: Laurentius, Luis Bitencourt-Emilio
- WMF職員Jack Wheelerは調整役および議事記録者としてPTACを補佐の予定。
PTACは2024年10月31日にバーチャル・セッションで始まり、月例の会合を開いています。さらに、委員たちは2025年1月に会合を開き、運動を前進させる技術的な課題や機会について協力し話し合いました。同会議から、2025年2月時点のPTAC勧告草案とフィードバック受け付けという成果を得ました。
PTACが注力するところは、個別の決定よりも(たとえば拡張機能の承認など)不明瞭な問題解決に重点を置き、編集者の新人とベテランどちらの成長を優先するか、プラットフォームと利用者向け機能開発のどちらが先かなどが挙げられます。また運動を確実に成功させる上で避けられないトレードオフや戦略も議論します。PTACはコミュニティが検証済みの勧告一式を発表しようと努めており、それらは製品・技術にとって2-3年ほどの青写真となり成功に導くと見込まれます。
私たちは、このグループが単独で活動するとは想定していません。委員はPTAC管轄の議論や提言について、それぞれのコミュニティに働きかけるよう奨励されています。さらに私たちから数あるコミュニティの利害関係者に働きかけて、PTACに関与するよう招待する予定です。まもなく詳細をお知らせするとして、この試行版PTACをどうか歓迎してください。