ウィキペディア図書館/ニュースレター/2018年4-5月

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ウィキペディア図書館
Books & Bytes
28号 2018年4–5月

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In this issue, we highlight #1Bib1Ref, new partners, global developments and, as always, a roundup of news and community items related to libraries and digital knowledge.

#1Bib1Ref

#1Lib1Refキャンペーンを年2回、開催します! #1Lib1Refは今年初めて5月にも催し、同15日から6月5日に締め切りました。イベントにとって大きな拡大であり、さらに事実に忠実で検証可能なウィキペディアにするため、世界中の図書館員の専門知識を活用する機会が増えました。特にスペイン語版ウィキペディア(スペイン語の通称は#1Bib1Ref、世界中からも寄稿者が参加)の活動が多く見られました。第2回目の活動に参加した国の一部をあげると、スペイン語圏のチリ、メキシコ、アルゼンチンのほか、カメルーン、インド、ブラジル、ガーナ、ポルトガル、ウルグアイ、オーストラリアです。

ハッシュタグ1lib1ref1bib1refが付いた編集にご注目ください。

New partners

出版社寄贈プログラムの一環として、ウィキペディア図書館では本日から学術刊行物の無制限のアクセス権を無料で提供します。利用登録の募集は次の刊行物です。

  • Rock's Backpages – 1950年代以降の音楽の記事とインタビュー – アカウント50件
  • Invaluable – オークション5,000万件超と美術家50万件超のデータベース – アカウント15件
  • Termsoup – 翻訳ツール

上記以外にも寄贈アカウントで申し込めるものは提携先のページにまとめてあります。もっと調べものをするため質の高い参考資料の利用をウィキペディアのプロジェクト群でどんどん広めましょう。ぜひ今日、登録を!

利用者グループ

ウィキペディア図書館利用者グループを正式に改称、グループが代表するコミュニティの範囲の広さを反映してウィキメディアと図書館利用者グループ(Wikimedia and Libraries User Group)と命名しました。旧称はウィキペディア図書館グループが立ち上げの時に名付けたもので、その後、創設メンバーの指摘により投票を行った結果、もっとも支持された「ウィキメディアと図書館利用者グループ」Wikimedia and Libraries User Group に改称しました。これに関連する話題として、グループの連絡先も新しくなりUser:MerrileeおよびUser:Sodapopinski7が担当します。委員の選出以来、毎月2回の運営会議を定期的に開き、利用者グループの現行ならびに実施予定の活動について協議してきました。新年度の活動の優先順位を決めて計画を立てるため、委員会から皆さんにこちらの投票に参加するように依頼があります。前回の運営会議は2018年5月14-15日に開かれ、議事として活動項目の投票と並んで 2018年GLAM Wiki テルアビブ会議を取り上げました。

運営委員会はメーリングリストとしてlibraries(_AT_)lists.wikimedia.orgの利用を決議し、発表を始めています。非公開の協議や連絡のため、また今後の発表を知るには購読してください。

グローバル

それぞれのコミュニティでめざましい活動をしたウィキペディア図書館のコーディネーターを表彰するスターコーディネータープログラム(Star Coordinator program)を四半期に1回実施しています。このたび2018年第1四半期の受賞者を発表します。

Krishna Chaitanya Velaga, celebrated for his contributions towards starting the first TWL branch in India and leading outreach campaigns in his country. His quest to obtain reliable resources led him to the path of the Wikipedia Library and has further motivated his volunteer activities as a coordinator.

Krishna has through the resources of the Wikipedia Library created several articles about military history with at least one featured article and several A-Class articles. Since volunteering in the capacity of a coordinator with TWL, he has led several outreach activities including OpenCon 2018 New Delhi and is currently organizing #1Lib1ref training for librarians to showcase the value of reliable sources for Wikipedia.

スターコーディネーターのページには歴代の受賞者一覧があります。

Wikipedia Library global coordinators' meeting

An hour-long bi-monthly global coordinators' meeting (IRC session) happened on May 2, 2018. The meeting helped everyone understand what's happening in everyone else's branches. Also, various success stories, issues and fixes were discussed. The meeting was publicly logged and is available online for reference.

特集:ウィキペディアで最も参照されている出典上位10件とは? データで確認

Wikimedia Blogの投稿の要約(執筆陣:Miriam Redi、Jake Orlowitz、Dario Taraborelli、ウィキメディア財団Ben Vershbow)

出典はウィキペディアの信頼性の基盤です。ボランティア投稿者のコミュニティが追加したコンテンツの前後関係と典拠を照合します。閲読者はウィキペディアの掲載内容が揺るぎなく信用できるかどうか、自ら評価と検証できる仕組みが出典です。確かな知識のより広範なエコシステムへの連絡口という役割もあります。ウィキペディアに取り込まれた事実の典拠をさらに詳しく調べるため、かつまた「開かれた出典月間」(Open Citations Month)をお祝いするためにも、この質者を自分に投げかけてみました。ウィキペディアの全言語版を貫いて、最も参照されている情報源は何でしょうか?

答えを求めるには、ウィキペディアの全297言語版で出典1件ごとに識別子を与え、データセットにまとめました。各言語版で参照した出典は識別子で次のように分類されます – PMIDとPMC(生物学医学文献)、DOI(学会誌や紀要)、ISBN(書籍版)、ArXiV ID(プレプリント=学術誌投稿の複製< ref>"プレプリント author= コトバンク". 朝日新聞社. Retrieved 2018-08-09. </ref>)。

使用したウィキペディアのダンプは2018年3月1日付で、抽出したデータセットのレコード総計は1,569万3,732件、ボランティアの投稿者が参照する出典の種類について、注目すべきバリエーションを全言語版にわたり把握できました。またこのデータセットが出典の抽出に識別子を利用したため、ウィキペディアにそのデータが記入されていない参考資料は取りこぼしており、それら反映されなかった刊行物はデータセットにまとめた件数を大きく上回ることを示唆しています。(分析が進むと出典の総体に対するデータセットの歩留まりをご報告できると予想しています。)

平均すると、ウィキペディアの全言語版にわたり最も参照された刊行物は書籍でした。ドイツ語版 – 記事件数上位5位以内 – は基本的に情報源として書籍版に依拠しており、ISBNが出典の87%を占めます。その一方、英語版ウィキペディアは学術誌と書籍を同等に参照しており、アラビア語版では書籍より学術誌を多用しています。

当然といえば当然ですが、ウィキペディアンの皆さんは参照作業が好きなのです。ウィキペディアの全言語版にわたり最も参照された情報源上位10件は、参考図書もしくは膨大な数の論文を収めた科学論文集で構成されています。またそれらの刊行物を出典にあげる作業に、ウィキペディアンは強力なボットや自動化ツールを使い、さまざまな記事群にわたって出典欄に入力しています。

今回のデータの公表を1歩目として今後もデータ集計を続け、ウィキペディアで出典がどう使われているか理解に結びつけていきます。ウィキペディアが参照する情報の信頼性を一般利用者が評価できることが肝心だから、今後数ヶ月を費やしてウィキペディアの閲読者がどれくらい出典を表示させているか、プロジェクト群における出典の分析をさらに続けます。さらにこのデータの活用を提携先と協力して促進し、ウィキペディアにおける出典の方法をもっと深く理解したいと考えています。

Bytes のまとめ


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