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ログインしていない利用者は未登録利用者又はIP利用者と呼ばれます。これらの利用者は、保護又は半保護されていないページを編集することができ、その編集内容は、IPアドレスとともにページの編集履歴に記録されます。

ウィキメディアのウィキでは、未登録利用者は元々登録者に比べてわずかに不利でしたが、時間の経過とともに利用できない機能が増えてきました。未登録利用者は、ページの移動、メディアのアップロード、個人設定の利用、ウォッチリストの管理ができません。英語版、インドネシア語版、ポルトガル語版そしてペルシャ語版のウィキペディアでは、「talk」および「draft」以外の名前空間のページを作成することはできません。IPアドレスは時々動的に変化するので、IPベースの利用者ページは実用的ではなく、実際にいくつかのウィキでは禁止されています。未登録利用者は、削除や承認の議論などのプロセスへの参加が禁止されていたり、制限された形でしか参加できないことがあります(例えば、コメントは残せるが投票はできないなど)。

また、未登録利用者は、細部の編集のオプションを選択することができません。これは、悪意のある利用者が望ましくない変更を行っても、しばらく発見されなくなってしまう可能性があるからです。

また、未登録利用者は仮名利用者(ウィキメディア・ウィキでの利用者名のほとんどは実名でなく筆名です)と対比して、匿名利用者(アノニマス)またはアノンと呼ばれることもあります。しかし、これは曖昧であるとともに、厳密に言えば正しくありません。未登録利用者はIPアドレスが誰にでも見えるようになっています。このためその利用者の地理的な位置や投稿元の組織を調べることができます。また、極端な法的案件では、ISPへの召喚状により、利用者の投稿元コンピュータが特定され、最終的には利用者の身元特定につながる可能性があります。この意味では、個人情報を公開しない登録利用者よりも、未登録利用者の方が実は匿名性が低いと言えます。

歴史

英語版ウィキペディアでは、2005年のウィキペディアの人物伝の事案の後、IP編集者による記事の作成ができないようになりました。

2009年12月、インドネシア語版ウィキペディアでは、IP編集者による記事作成ができないようにしました(コミュニティの議論技術的な申請)。

2014年、ペルシャ語版ウィキペディアでIP編集者による記事作成ができないようにしました。2021年10月20日から2022年4月20日までの間、 IP編集制限調査の一環として記事名前空間において未登録利用者は編集もできないようになっていました

2019年、ウィキメディア財団は未登録利用者のIPアドレスを隠す(公開されないようにする)ことを提案しました。

2020年、ポルトガル語版ウィキペディアでは、コミュニティの投票により、未登録利用者が編集できないようにしました。

関連項目