Movement Strategy/Recommendations/Provide for Safety and Inclusion/ja
課題
私たちは、包括的で参加者を歓迎し、安全で嫌がらせ行為のない環境を求めて、運動全般にわたる基準を確立します。これによって、より一層、多様性のある新しいボランティアを惹きつけ留めることができ、運動は発展していくでしょう。
現在と未来、オンラインとオフラインのあらゆる貢献者が、適切な環境とリソースを入手すること、個人や共同体の安全を脅かされることなく参加可能になることを、私たちは保証するでしょう。私たちは、さまざまな環境に対する適用の状況評価に基づき、すべての参加者を保護する枠組み (インフラと方針) と、基準と手順を整えます。
変更と行動
- コミュニティと協働して行動規範を作成します。運動全体を通じて、一切の嫌がらせを許さず、普遍的に受け入れられない振る舞いの基準線を提供します。これは文化的な背景、既存のローカルの方針、施行と同様に、紛争解決組織 の包括的な過程とともに成し遂げられるでしょう。
- 利用者が嫌がらせを含む事案を内密に報告できるように、技術的、もしくは人的な連絡経路をいくつも策定し、言語や地理的な場所にかかわらず、適切かつ緊急に、効率的に対処します。
- 安全管理におけるコミュニティの責任の最低限の基本線を設定し、報告と追加措置のための手順に沿って、オンライン、オフライン双方でウィキメディア活動における健康的な作業環境を保ちます。
- 柔軟性のある安全性評価と実施計画とともに、素早い応対と支援のための基盤施設を調査開発します。これによって、オンラインやオフラインの貢献者たちは用意されたリソースが利用可能になります。ウィキメディアでの活動によって引き起こされた苦痛を癒すことが可能になります。
- 精神的な支援（たとえば心理療法士、カウンセラー、仲裁者）。
- 技術的な支援（たとえば匿名化する仕組み）。
- 法的な補助（たとえば提携弁護士の一覧、ローカルレベルでの法務上の調整）。
- 人命が危ぶまれる状況での上層部への緊急連絡経路。
- 大規模な問題への対応手順、たとえば社会的政治的な不安や災害。
- 自覚を高め、コミュニティの安全ならびに紛争管理対応能力を育むための研修ならびに試行の機会を設ける。
- 私たちのコミュニティが、プロジェクトを育てていけるよう、法務上ならびに規約の枠組みを擁護する能力を進歩させる。
- それぞれの背景ごとに、貢献者の安全に着目したプラットフォームの構造を作りつける（たとえば匿名化の仕組み）。特定のプロジェクトや背景において、嫌がらせ行為や破壊行為を含む好機やリスクを査定する。
詳細説明
ウィキペディアは成功の物語です。長年にわたりコツコツと貢献してきたのはボランティアの皆さんであり、人類がこれまでに出合った最も価値のある学習の資源をもたらしました。しかしながら、世界のあらゆる多様性を代表するコミュニティには、まだなっていません。知識と取り組む人々の多様性、あるいは人類が共有する対象としての知識の多様性もまだ反映し切れてはいません。 責任のある立場を多様に分担することも、今後の課題です。性別の差異（gender gap）ばかりではありません。コンテンツや貢献者に多様性がない共通の原因とは、安全で包括的な環境が欠落していることです。ウィキメディアのプロジェクト群の多くの文化において、この欠落は現状、既存のコミュニティへの仕事や参加を制限し、障壁となって、女性や従来の性別分類を越えたLGBTQ+の人々、先住民のコミュニティその他の十分に注目されていない集団を含む、新規参加者を阻んでいます。
さらに運動の活動参加により実際に危険にさらされる寄稿者の支援について、現状では系統だった取り組み方法はありませんし（例＝言論の自由が統制下にある国々で安全に対する脅威ほか）、寄稿者の匿名性保護に求められる能力がそれぞれのローカルに存在しません（例＝事件の報道ほか）。役割や責務により、義務や脅威のレベルは異なってきます。いわゆる『特定や釣り』（such as doxing and trolling） などの行為に対処するためには、匿名性、個人情報保護、必要な安全対策へのアクセス方法を確保することは、私たちのコミュニティの強化と発展にも、私たちの運動の持続可能性においても欠かすことができません。私たちの運動の参加者を毒する言動は断じて許すわけにはいきません。