ウィキメディア財団 年次計画/2022-2023/沿革

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財団計画の沿革

ウィキメディア財団は現在、運動戦略2030の地平線に向けて2017年戦略方向性のうち「知識の公義とサービスとしての知識」を複数年計画の羅針盤としています。

戦略的思考に関する財団の初期の取り組みは幹部と評議委員会(Board of Trustees)が主導しました。(一例として SWOT分析。)財団の運動の全域から意見を幅広く求めた最初の例は、2009年–2010年運動戦略プロセスであり、その趣旨は「2015年をめどに、ウィキメディア運動が直面する重要な課題と機会を理解し対処すること」、「一連の優先事項と目標および当財団固有の運用イニシアチブ で頂点を目指し」達成しました。 振り返ってみるとそれらが結実した2010年から2015年にいたる戦略計画の策定は、今でこそ目標は達成困難であったこと、野心的すぎたことが認められます。("※"=強みと弱み、チャンスとリスクの分析。)

当財団のスー・ガードナー事務長(当時)は2012年、財団職員は「過度な負担を押し付けられ過重な義務を負わされた」、「財団にとってこの時点の主なボトルネック」はむしろ「組織の着目点」であって、資金などではなかったと主張しました。ガードナーは技術と資金作りを中心に組織の「焦点を絞る」ことに注力しています。この顕著な成果は財団本体とは別個のスピンオフすなわち非営利団体のウィキ教育財団の創設であり、ウィキメディア財団の北アメリカにおける教育事業の拡張を活動趣旨としました。

2016年当時のライラ・トレティコフ事務長(当時)は「暫定戦略」案に関してコミュニティとの対話を開始しました。このプロセスは協議をする前提であり、作成は共同作業ではなく事前に計画を決めてフィードバックを求めようとしました。財団はこのフレームワークを用いて年間計画を数年分、導きました。

2017年にキャサリン・マー事務長(当時)は運動戦略プロセスという2030年の地平線をにらんで戦略的方向性の共有を決定しようと、運動全体の野心的な取り組みを始めました。戦略方向性は議論と調査、インタビューおよびイベント(第1期)に数ヵ月を注いだ成果であり、ウィキメディア提携団体100件超の承認を受けました。2018年から2020年(第2期)にはボランティアや職員、提携団体や理事会が構成するテーマ別ワーキング・グループ9件を設け、運動方向性に沿って進む指針となる勧告を作成しました。これら勧告の最終原稿(に加えて付随の 原則)は2020年に公開されました。

2019年から2022年にわたり、当財団は中期計画を中心に活動を編成しました。これは当面の間の財団の活動を導く複数年計画であり、運動戦略の勧告と実施に照らして、より具体的な任務が明らかになるまでの暫定的な試みです。

2023年時点の運動は戦略第3期に入り、優先するべきイニシアティブの実施に進みます。この最終段階を著しく妨げるものは、戦略の疲弊および失速です。ウィキメディア運動の2030年の理想を実現するには、必要とわかっている勧告では不十分かもしれません。

財団は2022年、ウィキメディア運動戦略の戦略方向性において2022年–2023年年次計画を位置づけ、現在は複数年の戦略を戦略的指針、すなわち運動戦略の方向性や勧告、原則およびその他に沿わせようとしています。

関連項目:

  • メタウィキに掲載された運動戦略:ウィキメディア運動に関する戦略的努力全般の概要、対象にウィキメディアの関連組織の戦略計画へのリンクを含む。
  • 2010年–2016年期の戦略プロセスのより詳細な監査資料、 作成は2017年の運動戦略過程の始動前。