ユニバーサル行動規範(UCoC)/改定版執行ガイドライン/投票者コメントの報告
改訂版ユニバーサル行動規範執行ガイドライン草稿の完成の後、ガイドラインは、ウィキメディア・コミュニティの3097名の成員によって、投票にかけられました。このうち、2,290名(76%) の参加者がガイドラインの文章そのものに対して賛成、そして722名(24%)は支持しませんでした。
146のコミュニティから票が投じられました。投票システム「セキュアポル」の測定から、熱心に反応したコミュニティを順番にあげていきます。英語版、ドイツ語版、フランス語版、スペイン語版、ロシア語版、イタリア語版、ポーランド語版、中国語版、日本語版、それにポルトガル語版のウィキペディア、ウィキメディア・コモンズ、メタウィキです。2022年の初回の承認投票と比べると、「反対」の票数は、割合でも (2022年: 40.25% → 2023年: 23.97%) 、合計数でも(2022年: 945名 → 2023年: 722名)減っています。詳細はメタウィキの投票統計をご覧ください。
投票に回答した人たちは執行ガイドライン草稿文書の内容についてコメントを提供する機会がありました。合計369名の参加者が18の言語でコメントしてくださいました。比べると、2022年には、27言語で657名のコメントでした。
分析方法
ボランティアの審査員が不正な投票がないかどうかを確認した後、UCoCプロジェクトチームがコメントを英語に翻訳し、テーマごとに分類しました。
翻訳作業は、運動戦略とガバナンスチームが主導し、多言語対応可能な他の財団スタッフも支援しました。また、トラスト&セーフティ方針チームが、コメントをテーマ別に分類し、結果を分析し、報告書を作成しました。方針チームはコメントをトピックごとに分類し、結果を分析し、作成した報告書をウィキメディア財団理事会、改訂版起草委員会と共有し、メタウィキで公開しました。
投票者コメントの分析
投票者のコメン分析から判明した大きな収穫は、コミュニティの期待です。すなわち、ウィキメディア財団は、UCoC方針および執行ガイドラインの実施段階について、提起された問題の検討を続ける必要があるというものです。またUCoC調整委員会(U4C)の設立に賛意を示しています。コメントの検討に基づくと、改訂版執行ガイドラインの承認を制限しなければならないような重大な懸念はないといえます。
投票者コメントの主要なテーマ
図 1: この円グラフは、投票コメントが7つの主要なテーマに分布していることを表しています。
コメントから特定されたテーマ(アルファベット順に):
- 官僚主義/独裁主義(6.2%)
- このテーマでは、主に、執行ガイドラインから感じられる官僚主義的/階層的な取り組みへの批判を中心に展開しています。
- 多様性、公平性、包括性(DEI) (4.9%)
- このテーマでは、リベラルな西洋的価値を過度に強調しすぎるために、少数派や障害者団体に提供する保護が多すぎる、あるいは、提供する保護が少なすぎるのではないかという、どちらかの懸念が述べられています。
- 全体として否定的 (25.5%)
- このテーマでは、コミュニティの慣習を奪うという認識や、UCoC方針の承認についての全般的/雑多な否定的コメント、あるいはその他の否定的なコメントに場を与えています。
- 全体として肯定的 (20.9%)
- このテーマに対する意見は、UCoCのプロジェクトがコミュニティにとって有益だというものか、そのほか概して執行ガイドラインへ支持を示すコメントでした。
- 実施 (24.9%)
- このテーマは特にUCoCや執行ガイドラインの実施に関係しています。
- 読者の理解 (13.0%)
- このテーマについての意見は特に、執行ガイドラインそのものの曖昧さのため、または、翻訳についての意見のどちらかで、文を読む難しさを指摘しています。
- その他 (4.6%)
- その他のコメントは一般に中立的なコメントで、話題はUCoCに無関係でした。
以下の節では、上に挙げた一覧の各テーマの分析を表し、テーマごとのさらなる説明を含めました。
官僚主義/独裁主義 (6.2%)
図 2: グラフの狭い部分(赤)は官僚主義に関するコメントを表しています。グラフの広い部分(青)は、コミュニティの手続きへの脅威を表しています。
官僚主義/独裁主義のテーマには、ふたつのサブテーマがあります。「現在のコミュニティ手続きへの脅威」というテーマは、UCoC執行ガイドラインを実施すると、ウィキメディア・コミュニティの現在の手続きを脅かすに違いないというコメントも含みます。「手続きの官僚主義/過度の規制/過度の複雑化」というサブテーマには、改訂版ガイドラインは手続きに非常な複雑さを加えるだろう、というコメントも含まれています。
以下に、コミュニティの現在の手続きへの脅威というサブテーマからのコメント例を示します。
- 「財団について私が好きではないところ全部。つまり、上位下達の取り組み方法、終わりのない議論、アメリカ偏向、ボランティアの仕事に対する口出し、寄付金の乱用……、その結果、私たちの既存のルールに何もつけ加えられません(少なくともフランス語版ウィキペディアには)。私の意見では、時間の無駄」
- 「正直に言うと、ウィキメディア財団はこれを無理強いしていると考えています。財団はウィキペディアそれ自体の代わりに、職員にZoomでの呼び出しや何かを行わせ、コミュニティの協議を意図的に、できる限り困難なものにしてきました。また、これはすでに英語版ウィキペディアで機能しているルールの妨げにしかならず、不必要だと考えています」
- 「それぞれのプロジェクトは独立しているべきだし、まれな例外を除いて、自治を行うべきでしょう。私はグローバルな独裁主義や他のプロジェクトへのグローバルな干渉に反対します」
下記に、手続きの官僚主義/過度の複雑化/過度の規則主義というサブテーマの例を示します。
- 「過剰規制!」
- 「これは『暴力的な利用者や荒らし』を止める役には立たないでしょう(彼らはすぐに新しいアカウントを作るか、プロキシサーバーのIPを使うに違いないですから)。しかし、この官僚主義の悪夢は、『荒らし』と戦う人たちに、恐怖と不確実さ、疑いをつけ加えるでしょう。なぜならば私たちは正しいことをしようとしているからです。そして何が正しいことなのか、もはやわからなくなりました」
- 「官僚主義の怪物」
多様性、公平性、包括性(4.9%)
図 3: 円グラフの広い部分(青)は、西洋/米国中心のリベラルな政治的価値を表し、狭い部分(赤)は、少数派集団の保護の無さを表しています。
多様性、公平性、包括性(DEI)テーマは、ふたつのサブテーマに分かれています。コメント群の一方は、UCoCおよび執行ガイドラインが、どちらもともに、あまりにも西洋的/米国中心であり、リベラルな政治的価値観を示威していると批判しています。 「少数派/障害者グループの保護がない」というサブテーマのコメントでは「脳の多様性」(※)を持つ人たちや定型発達の人たちは現在、執行ガイドラインに含まれていない、そして/あるいは、当人のジェンダー認知とは異なる性別に分類されたり、間違った代名詞を使われることに対して、十分な保護を与えられていないと示唆しています。
(※)脳の多様性とは、発達障害やその他の脳の障害を多様な脳の特性と捉える考え方。
下記に、少数派や障害者の保護がないというサブテーマからコメント例を示します。
- 「身体障害と脳の多様性は、新しいUCoCの4章5部で言及しなければなりません。現在のUCoCは、自閉症や多様な脳をもつ利用者や、身体的、精神的、知的な障害をもつ利用者に対するUCoC違反について、ウィキメディア財団が無知だということを示し続けています」
- 「ウィキのコンテンツ内での人種差別やステレオタイプへの対処が十分に行われていません。私はアジア系で、アジアの人々や関係する人物に関するコンテンツの編集を試みるのにうんざりしています。自分には知識があると考えている若干の白人によって、編集が差し戻されてしまうからです。しかし彼らは深い知識を得るためには人種差別的すぎ、編集合戦に入り込むリスクがあります。私は絶えず、外国人人種差別をやめさせようとしてきました。人々が記事を編集するとき、アジアの人物は出身国に言及されます。類似の記事で、非アジア人が主題の場合、いまだに出身国に言及されることはなく、たいていその人物は米国市民だと決めてかかられるのです」
- 「私はすでに、誰かの代名詞の使用について「言語学的あるいは技術的に実現可能な」ことをつけ加えようとして戦ってきました。なぜなら、それはジェンダー誤認から解放され、代名詞の尊重への扉を開くことだからです。そしてノン・バイナリーの(性自認が男女どちらでもない)人たちが、それらの語の使用を強制されることがないようにです。これはUCoCから消されたに違いありません。UCoCはノン・バイナリーの人々について、明快な態度を取るべきです。彼らをジェンダー誤認から守るのか、あるいはそれを許可するのか。はっきりしていません」
下記では、西洋的/米国中心およびリベラルな政治的な価値観の示威(デモンストレーション)というサブテーマから例を示します。
- 「官僚を等数倍に増やす代わりに、減らすべきです。また、これは、私が反対する西洋の学術的左翼の戦略(自分で選ぶ代名詞など)を強制します。そして、彼らは目覚めた革命を引き継ぎ、あらゆる学術機関を破壊したのと同じように、ウィキペディアを破壊するでしょう」
- 「方針は植民地主義で、合衆国のリベラルな価値観を世界中の組織に強制するものです。世界の大多数の人たちは、そのような価値観を持っていません」
全体として否定的 (25.5%)
図 4: このグラフの最大部分は、特定のテーマのない否定的なコメントです。その他の2つのセクションは、UCoC方針の承認およびコミュニティの慣例への押しつけという見解に関する否定的なコメントです。
一般に、否定的なテーマは、3つのサブテーマに分かれます。もっとも大きなテーマは、単に否定的なもので、具体的ではない否定的な意見を述べたコメントです。 その他の2つのサブテーマは、UCoC方針の承認に限定した否定的なコメントと、ウィキメディア財団がコミュニティの慣例に対する押しつけを行うと示すコメントを含みます。
下記に、単に否定的なサブテーマの例を示します。
- 「私は主義として、ユニバーサル行動規範に反対します。そしてそれゆえに、いかなる執行ガイドラインにもまったく同意できません」
- 「私はUCoCプロジェクト全体を不必要で非生産的なものと見ています」
- 「『ユニバーサル行動規範』プロジェクトが有用かどうか私には確信がもてません。これは、主張されているように、私のようなウィキペディアの作者コミュニティに、恩恵の代わりに苦痛を引き起こすに違いありません」
下記に、UCoC方針承認のサブテーマから例を示します。
- 「UCoCがコミュニティの合意を得るまで、UCoCの執行はコミュニティの合意に従っていない試みです」
- 「私は執行ガイドラインについてあまり不安はない一方、執行ガイドラインの投票より前に、 UCoCについてセキュアポルでの投票を通じて、コミュニティの合意を得るほうが、より理に適った順序だと考えています」
- 「私はガイドラインの変化を支持しますが、全体としては UCoCに反対します。それは投票を通じて承認されるべきであり、どのローカルウィキも拒否できるべきでした」
下記に、ウィキメディア財団のコミュニティ慣例への押しつけというサブテーマの例を示します。
- 「財団の利益のための過剰な中央集権主義。これはコミュニティのゆっくりした解体です」
- 「財団が、行動規範の類のルールをあらゆるプロジェクトにうまく適用できるのか、私には確信がもてません」
全体として肯定的 (20.9%)
図 5: この円グラフはふたつの部分に分かれます。広い部分(青)は全体として肯定的なコメントを代表しています。グラフの小さな部分(赤)は、UCoCがコミュニティに与える恩恵についてのコメントを示しています。
全体的に肯定的なテーマは2つのサブテーマに分かれます。多数は執行ガイドラインへの賞賛を示す単に肯定的なコメントです。その他のサブテーマは、UCoCプロジェクトがコミュニティに利益をもたらすことを指摘するコメントです。
下記に、単に肯定的なサブテーマから例を示します。
- 「[新旧のガイドラインの]比較を見ると、提出された変更には、たくさんの妙案が入ったみたいですね(ありがとう!)。また、この新しいルールがどれくらいうまく働いたか見るために、1年後に議論が行われる予定なのは安心できます」
- 「私たちは十分に長い時間、UCoCを延長してきました。できるだけ早く始めよう」
- 「これらのガイドラインは、よく考えられているだけでなく、本当に刺激を与えてくれます! 英語版ウィキペディアの調停委員会(ほとんど20年前)の初期の委員として、私はこれほど配慮に満ちた、徹底したガイドライン一式を見てとても嬉しいです!」
下記に、UCoCプロジェクトがコミュニティに恩恵をもたらすというサブテーマからの例を示します。
- 「あの投票は私のウィキにとって、すごく良かった。私は投票をしたかった - ウィキペディアを支援するために」
- 「行動規範はウィキメディア運動の持続的な発展のために重要です」
- 「私は新しい UCoCの下書きを完全に支持します。なぜならそうすれば、私のコミュニティを大いに助けることになるためです」
実施 (24.9%)
図 6: このグラフはUCoCと執行ガイドラインの実施に関するコメントを表しています。大きな部分はUCoCの効果的な発布についての懸念に関係しています。
実施についてのテーマには、執行ガイドラインを実際に行うことに関連する9つのサブテーマが含まれています。
コメントのふたつの大きなグループは、UCoC/執行ガイドラインの効果的な発布、また、UCoCと執行ガイドラインの効果的な実行に関するものです。他のコメントは、執行ガイドラインの武器化への懸念、U4Cの設立と実施、研修単位への意見、プライバシーの保護と透明性と知る権利、UCoCとその利用規約に付け加える事に関する懸念、それに投票方式への意見に関連しています。
下記に、UCoC/執行ガイドラインの効果的な発布やUCoCと執行ガイドラインの効果的な実行というサブテーマの例を示します。
- 「私は言語の微妙な差異について心配しています。たとえば、私は、アイロニー(反語法)を使うことがあります。さまざまな人たちの思考を促すための、妥当な材料として。ですが、相手はそれを侮辱や攻撃だととらえるかもしれません……誰が決定するのでしょう? 誰が決定するのですか?(訳註:原文ママ) あなたはどうやって見分けますか?」
- 「行動規範の適用以上に、社会文化的な実情を熟考することを忘れず、真の鋭敏さをもって(地域やローカルの委員会…)働くことが、重要で、切迫してさえいることを理解しました」
- 「日本語版ウィキペディアの状況を見ていると、もしあなたが色々な詳しいルールを作っても、強制する人が誰もいなければ、その『ルール』は単なる文書の中の物でしかありません……。私は実施について心配しています。結局は、特別な権限を持った個人やグループの都合のために、恣意的に使われてしまうのだろうという恐れがあります」
下記に、知る権利とプライバシー、透明性というサブテーマからの例を示します。
- 「U4Cの投票は私にはやらなければならない義務でした。私はまた、知る権利はとても大切だと思っています」
- 「恣意的で秘密のアカウント凍結があってはならない」
下記に、UCoCおよび利用規約に追記というサブテーマから、例を示します。
- 「私は、UCoCをウィキメディアの利用規約に加えることに反対だと考えています。利用規約は曖昧であってはなりません。その代わり、私の意見では、はっきりした輪郭があるべきです。UCoCはすべてのコミュニティで執行されるでしょう。中小規模のコミュニティで、規約や条件が不明瞭になる場合のひとつは、解釈における潜在的な問題が生じてしまうことです。それらは別々にしておくべきです」
下記に、研修単位(モジュール)のフィードバックというサブテーマについての例を示します。
- 「アドバンスド・ライツ(上級権限)保持者はUCoCの研修を受けなければならないという『推奨事項』について、非常に不安に思っています」
- 「全体として賛成。でも、どうして改定版2章2部では、基本の研修に対する動詞が「推奨する」に変わったのでしょう? 個人的には、関係する職員が一般的な行動規範をよく知るためには、このような研修がとても重要であると考えています。彼らがより良い活動を行う助けになるよう、義務化すべきです」
下記に、実施とU4C設立というサブテーマから例を示します。
- 「私はこれが実施されるやり方について不安を持っています。鳴物入りで行われているようには見えません。長い目で見れば、ウィキコミュニティにとって非常に悪いことです。また、ウィキペディアの古い組織(たとえば管理者)など、他の人たちとの相互作用という観点からきちんと考え抜かなければ、私には、規範の執行者たちの組織の設立は考えられません。執行計画が実施される前にこれらの懸念が処理されるのを見たいと望んでいます。」
- 「英語版ウィキペディアの仲裁委員会は、公の議論にはふさわしくない例外を除き、決定のための詳細な理論的根拠を公開するよう方針で要求されます。UCoC執行の実施にあたって執行ガイドラインはU4Cに、文書化の提供に対してはるかに低い基準を与えています。これは同格の委員会として受け入れがたいことです」
以下に、執行ガイドラインの武器化というサブテーマから例を示します。
- 「非常に込み入っているように見えます。単に、議論のなかで一方が使うための武器になるだけでしょう。『生きた文書』について語っている賛同文は、その解釈を行う人によって、意味が変化するとほのめかしているため、非常に心配です」
下記に、投票方法についての意見のサブテーマから、例を示します。
- 「この投票に参加できるアクセス数の基準を、全般的に広げるようにお願いしたいと思います。とりわけ、少なくとも2022年7月3日から、2023年1月3日までのあいだに20編集している必要があることに関して。なぜかというのは、人々の生活は投票に限定されるべきではないからです。ご清聴ありがとうございました」
その他 (4.6%)
図 7: その他のコメントは、全体的に中立のコメントが多数を占めています。このグラフの小さな部分は、UCoCとは無関係なコミュニティ慣行に関わる特定のコメントを表しています。
その他のコメントのテーマはふたつのサブテーマに分かれます。これらのコメントの大多数は中立、無効票、「ノーコメント」といったものです。その他のコメントは、コミュニティの慣例や、UCoCと特に関係のない規則についての具体的なフィードバックです。
下記に、コミュニティの手順/UCoCに関連していない規制のサブテーマから例を示します。
- 「検証可能性はきわめて重要なため、二次資料が必要です。でも時々、一次資料のほうがはるかに品質が高いことがあり、中立的でない寄稿者が使った中立的でない二次資料では、記事の質が落ちてしまいます」
下記に、中立/無効票のサブテーマから例を示します。
- 「私は自分が賛成なのか反対なのかわかるほど十分に関わっていません」
- 「コメントはありません。よろしく」
読者の理解 (13%)
図 8: この円グラフはふたつのテーマを表しています。大きな部分は、執行ガイドラインがあまりに漠然としているというコメントを表しています。小さい部分は小さい部分は執行ガイドラインの翻訳に関係するコメントを表しています
読者の理解というテーマはふたつのタイプのコメントを含んでいます。大きなグループのコメントは執行ガイドラインの文章があまりに漠然と書かれているというものです。他のグループはコメントは翻訳に対するフィードバックの提供です。
以下に、文章が漠然としているというサブテーマからの例を示します。
- 「UCoC執行ガイドラインについて不満はありません。でもUCoC自体が、漠然として明快ではない部分を見つけました。最後の文章を見てみてください。これはほとんど翻訳不可能です(これは何なのですか?)。私はウィキペディア財団の法務スタッフと何度か会合を行いました。彼らは私に、解釈することはできないと話しました。理事会委員を連れてきて解釈してもらわねばならないそうです。実現した例があると良いのですが。これだけが例ではありません。私自身、誰に聞けば良いのかわかりません。他のたくさんの未回答の質問に対しては、リンクを見てください」
- 「ガイドラインはあまりにも細かく技術的すぎるため、専門家以外が、簡単かつ十分に参加するのは難しい。包括的な説明と概要一式を、文章全体およびあらゆる実質的な節で利用可能にしなければなりません。それ以上に、少なくとも私の印象では、ガイドライン執筆過程やその実施の結果に対する綿密な調査が根本的にありません(意図しているかどうかに関わらず。あるいは彼らが(公式あるいは非公式に)次善の方針や行動の欠如/無用の行動に関わっているのかどうかはともかくとして)。 — 以前の投票がなく、これがガイドラインの初版であるかのようにして、改訂版が元の提案より良いか、いわば、広い意味で投票者それぞれがこれに満足しているかを判断するために、この「再投票」を行うかどうか、より明確にするべきでした」
- 「現在のUCoCはあまりに不明瞭で、さまざまな意味に取れるため、実施すべきではありません。たとえば、私は問題のある編集を見かけたとき、同じ利用者の他の編集をしばしばチェックします。そして、もし同様の問題のある編集をみつけたら、私は差し戻し、利用者の会話ページに注意を投稿します。言葉を換えて言えば、私はプロジェクトを横断して、利用者を追いかけ、主な目的は彼らがすることを邪魔するために繰り返し批判します。[UCoC]によれば、これは『つきまとい』です」
下記に、翻訳についての意見というサブテーマから例を示します。
- 「フランス語訳の3章1部のポイント6で、言葉の選び方がさまざまな意味にとれるように思えます。こう書いてあります。『告発された人々は、彼らに対して行なったと推定される違反の詳細にアクセスできるものとします[…]』、私は、『彼らに対して』を削除すべきだと思います。理由は、違反が告発された人たちに対して行われ、告発された人々によって行われたのではないように見えるからです」
- 「もし英語版と翻訳のあいだで意味の違いがあれば、決定は英語版に基づいて行われるものとする。使用言語ごとに有効な翻訳が提供されるべきです。英語の代替物は非ネイティブ話者にとって不利です」